スタッフブログ

線香にアレルギーがあるのはご存知だったでしょうか？
人間は外来の異物を排除しようとする生理機能を備えています。
ですから、化学物質(合成の化学香料)が入っている線香や、線香のつなぎに使用されている素材にアレルギー反応が出てしまうことも珍しくはありません。
線香のアレルギーの特徴には「くしゃみ」「痒み」「咳」などがあります。

すでに花粉などでアレルギーをお持ちの方は想像がしやすいかもしれませんが、線香のアレルギーも同じような症状が出ます。
また、普段は大丈夫だけど、体力が低下している時にだけ症状が出る場合もあります。
○くしゃみが止まらない
○くしゃみが出る
○鼻水が出る
○鼻がかゆい
○目がかゆい
○喉がかゆい
○皮膚がかゆい(じんましんが出る)
○咳が出る
○咳が止まらない
などが代表的な症状です。

ひどい人になると喘息の症状も出たりします。
また、身内がなくなり線香を絶やさなくなってからなんとなく症状の出る方や、葬儀関係の仕事をしだしてから体調不良を訴える方がいたりして、調べると実は線香の煙に対してアレルギーを起こしていた、ということもあるそうです。
普段は特に何も感じなくても、線香の煙をよく嗅ぐようになってから体調の変化を感じられる方も多くいるようです。
さらには室内で飼っている犬や猫が線香の煙でアレルギーになった、という事もあるようです。

線香のアレルギーの原因は「線香に含まれる物質」にあります。
特に、化学物質(化学物質の合成香料＝化学香料)が含まれている線香を焚いた時、この物質に対して体がアレルギー反応を起こしていることが多いようです。
化学香料に対してアレルギーを起こす人は、香水やお香(コーン型のものなど)に対しても反応を起こす人がいるようです。
線香の中にはスギで作られているものもあり、まれに、スギに対してアレルギー反応を起こすこともあるようです。
また、化学香料が入っていない線香を使っているのに体調が悪くなる、という方は、「タブの木」という線香の「つなぎ」に対してアレルギー反応を示していることもあります。

「薬物療法」と「原因の除去」が近道です。
まず、出てしまったアレルギー反応(くしゃみなどの症状)に対しては発作を早期に緩和させ、予防する必要があります。
こちらはアレルギー専門の外来に行くことをお勧めします。アレルギー専門外来が近くにない場合は、耳鼻咽喉科や呼吸器内科を標榜しているクリニックや病院に相談してみましょう。
皮膚の症状なら皮膚科、眼の症状なら眼科に相談しましょう。
アレルギーの炎症に対するお薬を処方してくれ、その他、アレルギー症状を抑えるための生活の指導などをしてもらえると思います。

次に「原因の除去」です。
線香の煙がアレルギーの原因であるとわかっているのであれば、線香を変えましょう。
まず、化学香料を使用していないものにしてみましょう。そもそも、元来の線香は合成の化学香料を使用せず、自然由来の香木を使用していました。
今でも、伽羅(きゃら)や白檀(びゃくだん)といった自然由来の香木を使用しているものが売られていますので、こちらを選んでみましょう。
お店で線香アレルギーであることを伝えると自然由来の香木を使用している線香がどれか、というのを教えてくれます。
化学香料を使用していない線香を使っているのにアレルギー反応が出てしまう、という方はタブの木でアレルギー反応を起こしている可能性があります。
こちらは、つなぎに米粉など、タブの木以外で線香を作っているものにしてみましょう。

上に書いたようなアレルギー反応を起こしにくい素材で出来ている線香は最近多く売られています。
買う前にお店の方に相談されてから購入されてはいかがでしょうか。
また、今まではアレルギーは大丈夫だったという方でも体調の変化や環境の変化やストレスで突然アレルギー反応が起こることがあります。
これは線香に限らず、すべてのアレルギーに言えることです。
今は大丈夫という方も、線香が身近になった途端に体調が少し変だと感じる場合は医療機関に相談するとともに線香選びに配慮してみましょう。