0120-28-5390 GoogleMapで見る

スタッフブログ

豆知識

位牌とは何ですか

2015年10月18日

お仏壇を購入したり、お身内が亡くなられたりした場合、必ず用意しなければならないのが「位牌」です。

位牌とは「死者を祀るため、死者の戒名などを記した木板」のことを言います。
価格は1万円~5万円程度で、素材や種類、サイズにより値段は異なります。高額なものになると30万円を超えるものもあります。

素材由来の種類には「塗り位牌・唐木位牌・モダン位牌」があり、形式の種類では「板位牌・回出位牌」があります。

【位牌とは】

位牌とは故人を祀るために、死者の戒名などを記した木板のことを言います(宗派により「戒名」ではなく「法名」「法号」という言い方もあります)。

元は儒教で故人の情報(存命中の位や名前など)を記して祀っていたものが起源で、それが日本に伝わり、後に全宗派で使用されるようになったと言われています。
さらに、神道の依代(よりしろ) の影響が加わり「位牌には故人の霊が宿る」「位牌は故人そのもの」とされる考えに至ったとされています。

【位牌の種類は?…四十九日までと四十九日以降】

四十九日までは「白木位牌」を使用し、四十九日以降は「本位牌」を使用するのが一般的です。

白木位牌は葬儀屋が用意してくれて住職が文字入れをしてくれることが多いでしょう。
白木位牌は四十九日に住職が引き取り供養してくださいます。

白い木で作られ、何も塗られていない白木位牌は「仮の位牌」ですので、四十九日までに漆塗りなどの「本位牌」を用意しなければなりません。
この本位牌を、お寺や葬儀屋が用意してくれるものと思っていた、という人も少なくないようです。
本位牌は、ご遺族・お身内が用意するものですから、早めに仏壇仏具店に相談し購入しておくようにしましょう。

四十九日法要をする際に住職に「魂入れ(開眼供養)」をしてきただき、真の位牌となります。

【位牌の種類は?…形式と素材】

位牌には台座に板札がついた「板位牌」と、戒名などを書いた板を10枚ほど入れられる箱型になっている「回出位牌(くりだしいはい)」があります。

「板位牌」は原則、ひとつの位牌に一人の故人の戒名を記します(夫婦の場合は連名でひとつの位牌にすることもあります)。

対して「回出位牌」は一人の故人の戒名を書く板を沢山入れられるわけですから、何人もの故人を祀れるような形になっています。
一般的には五十回忌を迎えたら板位牌から回出位牌に移すことが多いようです(三十三回忌を節目にすることもあります)。

素材由来で種類別にすると、漆塗りの「塗り位牌」や黒檀・紫檀で作られた「唐木位牌」があります。
また、現代風で色や素材にとらわれない「モダン位牌」というのもあります。

その他にも寺院で使用される「寺院位牌」がありますが、こちらは一般のご家庭で購入することはありません。
おそらく、一番よく目にするのは漆塗りの板位牌ではないでしょうか。

【位牌の選び方は?】

位牌の選び方ですが、こちらは宗派はほとんど関係ありません。
ただし、位牌を用いない宗派もありますから、ご自身の宗派が何であるかの確認はしておく必要があります。

位牌は故人そのものをあらわしますから、故人に合ったものを選ぶのがよいです。
先に位牌がある場合は、その位牌に形式や大きさを揃えるか、もしくは少し小さいものを選ぶのがよいとされています。
大きな功績を残した故人であれば大き目の位牌を選んだりなどしてもよいようです。 ただし、新しく位牌を購入する場合は、御本尊より大きくなってしまわないようサイズを考慮して購入しましょう。

位牌には戒名などの文字入れをして初めて位牌としての意味を持つようになりますが、文字の入れ方には「機械彫り文字」と「手書き文字」があります。すでにある位牌と揃えてもいいでしょう。宗派による縛りも特にないとされています。

なによりも位牌は故人そのものをあらわすものですから、故人に合った形の文字を選び、丁寧に文字を入れてもらうのがよいでしょう。
ただし、入れる文字は宗派による差異があります。
真言宗なら戒名の上に梵字の「阿」を入れる(子どもの故人の場合は梵字の「訶」を入れる)…などです。
こちらは宗派を必ず確認するようにしましょう。

【位牌の価格はどのくらいですか?】

位牌はその種類により価格の相場が変わってきます。また、大きさでも値段が変わってきます。
こだわれば30万円以上する高額なものもありますが、ここではあくまで相場を、種類別にお話ししたいと思います。(全て3.5寸=10.6センチ程度のサイズでの相場です)

◯塗り位牌…黒の塗りに金の装飾が施されることが多く、見た目にも高級感があり華やかです。ゆえに好まれる種類の位牌です。
使われている漆により値段が変わり、合成漆だと低額、本漆だと高額になります。
本漆の場合は素材の質に加え、工程が複雑になるため値段があがります。
合成漆の場合は1万円前後、本漆の場合は4万円以上になるでしょう。

◯唐木位牌…耐久性に優れ、素材そのものも比重の重い黒檀や紫檀が使用されます。
素材の比重が重いですからもちろん位牌もずっしりと重さを感じるものとなります。
黒檀は「木のダイヤモンド」とも言われる高級素材で、紫檀は歴史的な建造物などにも使用されている(正倉院の唐木細工など)古くから使われる高級素材です。
相場は2~5万円程度です。

◯モダン位牌…現代風の仏壇でも合うように作らており、デザインや素材やデザインが自由度が高くなっています。
もちろん、従来の仏壇でも使用することができます。
故人の趣味や趣向に合わせて作ることができ、素材も珍しい木を使用したものやクリスタルを用いたものなど、幅広く選ぶことができます。
素材やデザインにもよりますが、相場は3~6万円程度のことが多いでしょう。

◯回出位牌…素材に関しては上で述べた3種類のいずれかで作成することになりますので、素材によって値段は変わりますが、安ければ2万円程度から10万円前後で購入できるでしょう。
【位牌を購入する際の注意】

【位牌を購入する際の注意】

位牌を購入する際は、お店の方と入念に打ち合わせができることが一番です。

位牌は故人そのものをあらわすものです。
もちろん、中には数千円で購入できる位牌もあります。
こういった位牌の全てが悪いということはありません。
しかし、よく見ると表面がゆがんでいる、曲がっている、仕立てが雑…というようなことが中にはあるようです。
自分の目でよく見て、選ぶのがよいでしょう。
海外産と国産で質が変わることもありますので注意するようにしてください。

また、文字を入れる際に「手書き文字」「手彫り文字」を選ばれる場合は職人の腕にその出来上がりが左右される、ということも忘れないでください。
文字入れは別途料金、という場合もありますので、購入の際に必ず確認するようにしましょう。
ここまで不安を煽るような書き方をしてしまいましたが、一番いいのはお店側と「密な打ち合わせができること」です。
密な打ち合わせをすることにより、トラブルを未然に防ぐことができるでしょう。

【最後に】

何度もお伝えしてきましたが、位牌とは故人そのものをあらわします。

故人の趣味や趣向、生前の功績などを踏まえた上で購入されるのがよいでしょう。
購入を決めた後は文字入れから納品まで時間がかかりますから、そちらも念頭に置いた上で早めに購入されるのがベストでしょう。

宗派による違いを確認しながら、仏壇仏具のお店側ともよく打ち合わせをし、購入するようにしましょう。
一覧を見る
ページトップへ戻る